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jiko-t.com blog

交通事故におけるトラブルを解決するためのサイトjiko-t.comの公式ブログです。 交通事故被害者のために奔走する毎日をご紹介します。

ブログ発行先を移転します。

しばらくの間、楽天ブログで掲載することにします。
http://plaza.rakuten.co.jp/jikotechnic/

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卑怯

本日、予てから対応中の被害者と面談しました。
内容は、後遺障害認定を行う自賠責保険が、認定を却下したことについてです。

バイク乗車中に出合い頭衝突の上、左肩を負傷したのですが、事故から1年間治療を続けていたものの、一向に完治しないことから更なる検査を実施したところ、MRI検査で原因が判明しました。
その結果、後遺障害申請を行ったのですが、後遺障害を審査する「損害保険料率算出機構」が、原因が判別出来ないとして申請そのものを却下したのです。
更に、当初救急搬送された病院及び、転院先での診断書には打撲傷としか記載されていないので、因果関係に乏しい…と付け加えています。

事故で負傷した被害者は、事故現場付近の救急病院に搬送されて緊急的な処置を受けます。
また、治療に携わる医師は、被害者の負傷の状況をいち早く確認するために、患者からのヒアリング、レントゲン検査を実施して速やかな診断を下します。
しかし、肩関節を打撲し、レントゲン上に骨折等の異常所見が無い場合には、概ね「様子を見ましょう」と説明するのが常です。
救急病院は、常に患者の緊急治療を行う場所ですので、緊急性がない場合には、それ以上の検査は行いません。
自宅近くに転院をしたとしても、紹介状にある診断書には、そういった治療の流れが記載されている程度ですので、医学的な知識のない被害者は医師の指示に従うしかありません。
この被害者は、1年間リハビリ等の治療を受けているものの、肩関節の可動域が改善しない事を何度も医師に訴えていたのですが、関節が硬直した程度として相手にしませんでした。
しびれを切らした被害者が独自で他の病院に出向き、後遺障害の原因が判明したのです。
そうしたにもかかわらず、上記の理由で却下となりました。

交通事故の外傷の大半は、初期の段階で判別が出来ますが、中には後に判明する傷病もあります。それは、誤診でもなく、緊急性の産物であり、いわば仕方のないことなのです。
それを立証した被害者に対して、「当初そのような診断は行われていない…」「因果関係に乏しい…」と説明するだけで、立証を行った医師に確認する努力などは一切しません。
確かに、当初打撲と説明したものが、関節内の内部疾患であったと理解するには無理がありますが、治療を行ってきた医師に確認すれば、当初より症状を訴えていた事ぐらいはわかるはずであり、すべてを否定するにはかなりの無理があります。
こういったずさんな審査体制に関しての反論は、「出された医証により審査しますので、それ以外はわかりません。」と言い切ります。

自賠責保険は元来、被害者救済の為に設立された保険です。
それが蓋を開けてみれば、具体的な調査も行わないで申請自体を却下している案件が後を絶ちません。
本当は後遺障害が認められていた被害者もいる筈です。
「疑わざるは認めるべからず…」
それでは、民営の保険会社と一緒ではないか…?

絶対諦めるもんか!ひっくり返してやる!と憤りを感じるのでした。

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早咲きがもたらす影響について

「梅は~咲いたか~♪」
暖冬の影響で、今年の開花予想は幾分早まり、関東では明日にも開花宣言が出されるというニュースを聞きました。
長年重度の花粉症を患っている僕にとっても、暖冬の影響をもろに受けています。
昨年末頃に気象庁より発表された予想では、冷夏の影響でスギ花粉の散布は少なめであろうと予想していたことに、安堵していたのですが、フタをあけてびっくり、「暖冬の影響」でスギ散布は、昨年よりも多め…という気象庁の言い訳を聞き、現在苦しんでいるところです。

桜のつぼみ


日課である散歩中に、桜のつぼみを見つけました。
例年であれば、入学式直前にこういった話題となるのですが、この分で行くと晴れの入学式には、桜が散っている可能性が出てきます。
一生に一度の入学式ですから、満開の桜の前で記念写真と行きたいところでしょうが、それもかなわぬものとなりそうです…

以前僕が保険調査員をしていた頃、暖冬の影響を感じたことがあります。
飲酒運転による事故の件です。
決算時期と暖冬の影響で開花が早まったことで、例年より多くの花見会が行われるというのです。
暖冬といえど、夜になれば冷え込みますので、帰り間際に熱いお酒を引っかけていくドライバーが多いと保険会社が独自に予想しています。
事実、この時期の夜間事故は、飲酒が絡む事故が多発していることから、保険会社もそれを睨んで、保険金の払い渋りキャンペーンを仕掛けてくるということです。
飲酒運転で事故を起こした場合、相手方の賠償は補償されますが、車両保険、搭乗者、自損事故などの特約は使えません。よって、損保各社のサービスセンターでは、調査員に対して飲酒の事実確認を徹底的に調査するよう要請があるのです。
損保会社としての直接の売り上げは、契約者からの保険料徴収にありますが、契約者が契約違反を行った部分に対する支払いは一切しません。よって、支払わないことも立派な利益となるのです。

早すぎるつぼみを見ながら、そんなことを思い出しました。

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悲しい別れ

高3の2人衝突死 卒業式終えたばかり-筑西 /茨城
 8日午前3時25分ごろ、筑西市横島の国道50号で、同市小栗、県立下館工業高校3年、18歳少年運転のワゴン車が対向車線にはみ出し、常陸大宮市野中町、運転手(35歳)のダンプカーと正面衝突した。少年と助手席の筑西市蓮沼、県立高校の18歳少年が頭を強く打つなどして死亡した。
 調べでは、現場は見通しのよい直線道路。死亡した2人は中学時代の同級生で、ともに1日に卒業式を終えたばかり。運転していた少年は、4月から就職が決まっており、助手席に同情していた少年は東京都内の専門学校に進学予定だった。運転していた少年は2月に免許取得したばかりだった。(毎日新聞より)


この時期は、卒業式シーズンでオリコンでも卒業を題材にした曲がチャートにあがるほど、別れのシーズンです。しかし、親御様はこういった別れを想像していなかったでしょう。
実は、私も高校生の時、友人の死に直面しました。
僕が高校生の時代(約20数年前)は、勉強やクラブ活動励む派と帰宅部派に別れ、私が属していた帰宅部は日夜アルバイトに励み、趣味の為の資金捻出に没頭していました。
この構図は、今でも変わりないのですが、趣味に没頭する際に親が援助してくれる裕福な家庭は、そうはありませんでしたから、自分のやりたいことがあるから仕方なくするといった感じです。
友人は、16歳でバイクの免許を取得して以来、レースという分野に没頭していきました。
その昔、角川映画「汚れた英雄」という映画が流行っていたこともあり、当時の高校生の半分は何らかの影響を受け、レースに憧れていたと言っても過言ではありません。
今では、スクータータイプのバイクが流行っているようですが、当時はレースタイプを意識したデザインが中心で、自分のバイクを自分で改造する事が当然であるかのように、「このバイクはこうである…」と批評したり、機械に詳しいものが「何処の部品がいい…」などと、熱弁していた記憶があります。それだけバイカー人口が多く、この世代が今もバイカーであることがあるようです。
その中でも、友人はいわゆる「峠族」に属していました。
くねくねとした山道をコース上に見立て、タイムを競っている人たちです。
その上、友人は定期的に開催されるアマチュアの大会常連であり、バイカーの中でも羨望するほどの存在でした。
また、その技術をかわれ有名なバイクチューン店に就職することが決まっていました。
しかし、卒業式の直前、峠道で事故に遭いこの世を去りました。
同行したものによれば、なんてこと無いカーブで転倒し、対向車線に飛び出し正面衝突したと言うのです。後に警察の調べで路面にオイルが浮いていたという事実が判明しました。
どれだけバイクに乗り慣れていても、テクニックを駆使しても、単純なチェックミスで足をすくわれることを熟知していなかったということです。
母一人子一人で若い時期を仕事、子育てと両立してきた母親にとって、子供の成長は自身の生き甲斐であったに違いありません。
告別式では、母親の泣き叫ぶ姿が今も目から離れません。
でも、気付いてみれば、僕もその歳に近づいています。

車の運転に関しても、自動車の運転技術や通り一遍の学習で取得した免許では、実際の道路状況に順応できるとは言えません。
僕たちが免許を取得した頃には、周りの大人が運転とはどういうものであるかの講釈めいた説教をよく聞いたものです。
しかし、現在ではそういった大人がいません。そして、今の若者もそんなに器用ではありません。
どうしてでしょう。
それは、僕たちの世代が身勝手に生きてきた代償なのかもしれません。
ケガを恐れて、包丁を持たせない、火を使わせないという家庭で育った子供が増えました。
何が危険で、事故に遭った場合どのような事になるのか、事故を回避するためにはどうすればいいのかを教える事は、昔の大人であればうるさいほど言ってくれたものです。
これまで、事故の被害者から色々と相談を受けてきました。
大小問わず、事故というものは酷なものです。ですから、事故に遭わない方がいいに決まっています。これから、被害者の経験談を通じて、事故防止に関する活動を行っていきたいと考えています。
情報は随時アップしますので、ご意見等いただければ幸いです。

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髄液漏れ・・・長き道のりを経て

<髄液漏れ>東京地検が勉強会 被害者再捜査求める例増え 
 交通事故などで発症するとされる脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)について、東京地検交通部が先月、専門医を招き、初めて勉強会を開いたことが分かった。「髄液漏れの大けがをしたのに、軽傷事故扱いは納得できない」などと、被害者が再捜査を求めるケースが全国的に増えているためで、検察レベルの具体的な取り組みが明らかになるのは初めて。東京地検は「被害の実態を適切に把握することに役立てたい」と話している。
 勉強会は、事故捜査を担当する一線の検事から「勉強会を開きたい」と声が上がり、先月23日に開催した。約50人が参加し、髄液漏れの研究をしている篠永正道・国際医療福祉大付属熱海病院教授から症状や診断基準について説明を受けた。参加者からは「事故との因果関係をどう立証するのか」「医学界の見解が分かれている理由は」などの質問が相次いだという。
 髄液漏れは、積極的に診断する医師が少ないため、診断された時には既に軽傷事故として加害者が不起訴(起訴猶予)となっていることが多い。このため、「被害の大きさが刑事処分に反映されていない」として被害者が検察当局に再捜査を求める動きが全国で起きている。
 一方で、「軽度のむち打ちで髄液が漏れることは解剖学的にありえない」と主張する専門家も多いため、事故被害の認定が難しい。法務・検察幹部は「むち打ち症や髄液漏れは、『重症だ』という被害者の主張が真実かうそなのかを見極めるのが難しい」との認識を示し、勉強会を今後の参考にするとした。
 髄液漏れは、頭の中などを循環している髄液が体内で漏れて減少することで激しい頭痛や吐き気、めまいなどが起きる。近年は交通事故の被害者が診断されるケースが増えている。(毎日新聞)


脳脊髄液減少症は、ひと昔前には「低髄液圧症候群」と呼ばれ、追突などのショックで、脊柱内の髄膜の一部が破れ、徐々に髄液が漏れていくことにより、めまい、頭痛、神経障害を発症するものです。しかしながら、事故当初では画像所見に現れないために、見落とされがちとなります。
また、むち打ちの症状と何ら変わりないため、医師さえも判別出来ないやっかいな傷病です。
事故後数ヶ月先のMRI所見により判明しますので、因果関係問題で否定されがちな傷病であった事も事実です。
治療方法としては、ブラッドパッチといって患者自身の血液を髄膜内に流し込み、髄液漏れの箇所を塞ぐという治療が代表的です。

しかし、問題は髄液漏れの穴がごく小さなものであり、事故で生じたものなのかが、医学的に特定することさえも難しいことにあります。
これを理由に保険会社は支払いを拒否してきました。
最近では、後遺障害として認定する傾向にあるようですが、具体的な基準があるわけではなく、軽視されている事には間違いありません。過去に同じような症状で、泣きを見てきた被害者が大勢いました。
ようやく重い腰を上げた・・・というのが、率直な感想です。
これらの判例がたくさん出れば、損保業界も従わざる得なくなり、多くの被害者が救済されることに繋がれば、と考えています。

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被害者参加制度と弁護士費用

被害者の裁判参加「導入慎重に」=交通事故遺族ら国に要請
犯罪被害者が刑事裁判で被告への直接質問や求刑をすることができる「被害者参加制度」について、交通事故で8歳の息子を亡くした父親(50)らが7日、慎重に議論を尽くして裁判員制度開始後に導入するよう法務省に申し入れた。
 記者会見した父親は「加害者が被害者からの質問に、損害賠償請求を予想し、被害者の落ち度を述べるといった二次被害を受ける可能性がある制度設計だ。このままでは、導入に賛成できない」と指摘。このほか、被害者を支援する弁護士の国費負担制度や捜査情報の十分な提供の仕組みづくりが必要とした。


昨日に続いて記事の裏読みです。
ある意味、被害者参加制度においては、被害者の心情をくんだ制度と取られがちです。
被害者は交通事故に遭い、数多くの精神的ダメージを負います。
事故で、身体的、精神的なダメージを受け、粗雑な保険会社の対応に苦しみ、時には心ない主治医の言葉に傷つけられます。
その上、直接の加害者や加害者の弁護士の反論に耐えきれるでしょうか?
被害者は弱者です。
また、事故に遭遇してからは障害に一人で立ち向かわなければなりません。何故、安易に導入が決定されたのか?不思議に思えてなりません。
ご子息を亡くされているにもかかわらず、被害者としての精神衛生上の部分にまで配慮するとは、頭が下がります。
また、被害者支援の弁護士国費負担、不明瞭な警察捜査に対する提言に関しても述べられています。確かに、被害者救済に動いておられる弁護士は、弁当手前持ちという意味で、大変ご苦労されている方もいらっしゃいます。
しかし、その一方で全国から上位後遺障害等級の認定を受けられた人を優先的に扱う弁護士さんもおられます。
この点については賛否両論ですが、依頼者の為に最善を尽くすのに、お金は関係ありません…
少々嫌みな文章となりますが、しかし最近弁護士のHPを見ていてふと思うのですが、報酬規定があまりにも高い…交通事故の損害賠償分野では、概ね相手方(加害者)の損害を肩代わりする保険会社が代理で対応することになります。または、その保険会社から委任された弁護士が出てくることもあります。
つまり、損保会社が対応することで、加害者の過失割合分の賠償金が滞ることはありません。
保険会社お得意の払いしぶりはあっても、合意された賠償金を渋ることはありません。
それにもかかわらず一般的な民事の報酬規定を持ち出すのは、どうか…?正直考えさせられます。

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車は運転する人によって武器となる

<危険運転>「あおり」で死傷事故、栃木の24歳男を起訴
 栃木県大田原市で1月に2人が死傷した事故は後続車があおったのが原因だとして、宇都宮地検は6日、同県矢板市の無職(24)を業務上過失致死傷、道交法違反容疑で逮捕=を、罰則の厳しい危険運転致死傷罪などで宇都宮地裁に起訴した。
 起訴状などによると、同被告は1月21日午前2時45分ごろ、大田原市の国道4号で乗用車を運転中、前を走る同県那須塩原市の女性パチンコ店員(25)の軽乗用車に接近。時速約100キロで約2・6キロ追い回してあおり、幅寄せやクラクションを鳴らして運転を誤らせてガードレールに衝突させ、同乗のパート店員(当時18歳)を死亡、同人の父正(42)に重傷を負わせた。


交通事故ニュースで、こういった記事を見つけました。
事故調査員時代に、類似する事故を数件経験しています。
車というものは、乗っている運転手の操作方法によって様々な感情を持ったいわば武器となります。
渋滞中に無理な割り込みをしてきた、危険な煽り運転で運転者同士のケンカは、日常茶飯事です。よくありがちなのが、黒フィルムを側面などに張っている高級車、道路を我がもの顔で交通法規なんて関係ないような危険運転で街中を滑走しています。
いい車に乗っているからといって、気が大きくなっているのでしょうか?
バカに付ける薬はない…とはこのことです。

数ある経験の中で、割り込みを譲らない者同士が、片方がガードレールに衝突し、その反動で双方車両が接触した物損事故は、特に思い出深い案件となっています。
事故の張本人はAさん(20代後半)、Bさん(30代前半)の両者です。
Aさんは、国道に合流するために、指示器を出しながら測道を進行していたのですが、本線上を走行していたBさんが入れたくないが為に意地を張って、そのまま30m走行し、接触してしまったのです。というより、お互いの意地の張り合いでわざと接触させた感もあります。
それから、事故現場で「そっちが悪い!」「こっちは悪くない!」の押し問答で、取っ組み合いのケンカに発展しました。
警察官が現場に到着したときには、お互いの気持ちが落ち着いていたのでしょうか、冷静に対処しています。
しかし、保険会社の調査はこういった経緯を見逃すわけにはいきません。
現場の目撃証言、双方当事者の聴取の上、双方に故意性が認められた場合には、保険の支払いは出来ません。
双方の当事者からの聴取では、故意性が認められる発言を確認した段階で、『支払い不可』の説明を行いました。
つまり、双方の車両損壊費用は宙に浮き、保険会社からは『お互いに話し合って決めてください』と突き放され、当事者は事の重大さを改めて知ることとなりましたが、後悔先に立たず、後で言い換えようが、代理店を通じて陳述しようが、保険会社が相手にすることはありません。
自業自得として反省することになります。

短気は損気…皆さん、車の運転で腹を立てても得はありません。
バカは放っておくのが一番いいのです。

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